「炎帝テスタロス」の語り

 すっかり週一更新が板についてきたみたいで非常に危険ですが、とりあえず気にせずに。

 私は「炎帝テスタロス」というカードが結構好きです。どこかの車を思い出させる名前や微妙にグロいイラストもそうですが、なによりその不遇っぷりが好きにならずにいられません。「帝」という名前がついたデッキでも初めから存在していないかのように無視されます。可哀想すぎです。
 そんな可愛い「テスタロス」を活躍させるためのデッキを考えてみます。…というのを今まで何度かやっていますが、もう一度。

 「テスタロス」は「雷帝ザボルグ」や「氷帝メビウス」と比較されて“使えねー”とよく言われますが、その評価は正しくもあり誤りでもあります。そもそも「ザボルグ」や「メビウス」を使うような状況・デッキを基準として「テスタロス」を評価するなら、それらよりも劣っていて当然です。評価というのは何を基準とするかによって大きく変わります。

 「テスタロス」を他のカードの代替品として扱うのではなく、あくまで「テスタロス」として扱うことから始めます。
 「テスタロス」の効果はランダムハンデスとおまけのダメージ効果。ダメージ効果は本当におまけなので置いておくとして、ランダムハンデスはランダムだからこそ能動的に利用しづらい側面があります。特に今は相手の手札を見てハンデスできるカードが色々あるので、このランダムハンデスはあるに超したことのない効果、位に認識する方が良いかもしれません。
 では効果以外の特徴と言えば、炎属性であること。そう、ただでさえ層の薄い炎属性の中で、優秀なステータスを誇る上級モンスターであることが最大の特徴と言えます。そしてその特徴と上手く合致するカードが「火霊術−「紅」」です。

 「紅」は生け贄に捧げた炎属性モンスターの攻撃力分のダメージを与えるカードであり、相手の除去カードにチェーンし発動することで非常に優秀な効果のカードとなりますが、どうせなら攻2000を超えるモンスターを生け贄に捧げて発動したいところです。
 「テスタロス」は召還がわりと容易で攻撃力が高く召還時のみの+α効果を持つ、「紅」と非常に相性が良いモンスターだと言えます。
 カード枚数とライフポイントの消費を計算すると、自分:生け贄モンスター1枚+「テスタロス」+「紅」、相手:手札1枚+除去カード1枚+ダメージ2400pt、となかなか有利な取引となります。

 ということで「テスタロス」&「紅」を基本としたデッキの紹介です。

炎帝デッキ 「NON TITLE」

上級10

炎帝テスタロス×3 ホルスの黒炎竜LV6×3 ホルスの黒炎竜LV8 サイバー・ドラゴン×3

下級8

魂を削る死霊×3
マシュマロン ダンディライオン 黄泉ガエル 魔導戦士ブレイカー クリッター

魔法12

洗脳−ブレインコントロール×3 おろかな埋葬×2
天使の施し 早すぎた埋葬 サイクロン 大嵐 強奪 押収 スケープ・ゴート

罠10

火霊術−「紅」×3 メタル・リフレクト・スライム×3
聖なるバリア−ミラーフォース− 激流葬 死のデッキ破壊ウイルス リビングデッドの呼び声

コンセプト:

 「テスタロス」の生け贄となるカードを沢山用意し、所謂『帝デッキ』的な構成にしてみました(上の説明文と矛盾が…)。

モンスター:

 「テスタロス」だけだと「紅」が活きてこないので、他の優秀な上級炎属性モンスターとして「ホルス」を採用。相手に手札を使わせない「ホルス」と手札を落とす「テスタロス」はなにげに相性が良いかもしれません(強引)。

罠:

 何故かあまり見ない「メタリフ」も採用。確かにモンスター除去でも魔法・罠除去でも消されてしまう脆い一面はありますが、生け贄と壁の2つの使い方ができる柔軟なカードなので、一長一短と言えるでしょう。

 …もう予想はついてるでしょうが、「テスタロス」よりも「ホルス」の方が活躍してしまいます。