「破滅の女神ルイン」の語り

 続いては「破滅の女神ルイン」についてです。
 「ルイン」は出た直後から“使えない”というレッテルが貼られてしまった可哀想なカードです。イラストが良く人気はあるのが救いですが、手札が最低3枚必要なのに「不意打ち又佐」&「デーモンの斧」に負けてしまうという事実があります。使えないと言えば確かに使えないのでしょう。そしてこういった“使えない”とされるカードを使うと“勝つ気が無い”などと揶揄されがちです。

 でもだから何?という話です。使いたいカードを使うのは、カードゲームをするなら当たり前のことです。
 皆が使うような流行デッキと、使いたいカードを活躍させるのに試行錯誤したデッキ、どちらがゲームをする上でのモチベーションとなり得るか。もちろん個人によって違いますが、当然後者を挙げる人は多いでしょう。
 対戦格闘ゲームでダイアグラム下位のキャラクターを選択するのは“勝つ気が無い”から?そんなわけはありません。むしろ弱いキャラで勝つと賛美の対象となります。では何故カードゲームではそうならないのでしょうか。
 カードゲームではデッキ構築自体が腕を問われるもので単純に格ゲーとの比較はできませんが、それでも“使える・使えない”に関係なく好きなカードを使うということがもっと認められても良いと思います。

 長すぎる前置きですが、以下デッキの紹介です。しかし何故私は定期的にこういったことを書きたくなるのでしょうか(知らん)。

追い剥ぎルインデキ 「NON TITLE」

上級3

破滅の女神ルイン×3

下級15

マンジュ・ゴッド×3 機動砦のギア・ゴーレム×3
ゴブリンエリート部隊×3 イグザリオン・ユニバース×2
魔導戦士ブレイカー 同族感染ウィルス クリッター 異次元の女戦士

魔法14

エンド・オブ・ザ・ワールド×3 収縮×3 打ち出の小槌×2
強欲な壷 ブラック・ホール 早すぎた埋葬 サイクロン 大嵐 押収

罠8

追い剥ぎゴブリン×3 砂塵の大竜巻×3 激流葬 リビングデッドの呼び声

コンセプト:

 「ルイン」の長所は何かと考えたら、それは何をおいても手数の多さです。そしてそれを活かせるカードとは「追いゴブ」です。
 「ルイン」は儀式モンスターにしては攻撃力が低いですが、それでも「サイバー・ドラゴン」を超える数値ではあります。「死霊騎士デスカリバー・ナイト」と「サイドラ」を並べられても、超過ダメージ自体は少なくとも「追いゴブ」との連携で手札を2枚捨てさせられます。さらに儀式モンスターということは特殊召還モンスターであり、上手くいけば通常召還モンスターと合わせて3枚削り取れます(手札何枚使う気やねん)。

モンスター:

 「EOTW」の制約上4つ星モンスターを中心にしなければならないので、「追いゴブ」との関係性を重視しつつモンスターをチョイス。
 「ギアゴ」は「サイドラ」を止めつつ反射ダメージを与えられる優秀モンスター。「ゴブエリ」も超過ダメージを与えやすいのです。「イグザリ」は(今となっては微妙な)守備の高さと貫通効果から。

魔法:

 反射ダメージ狙いで「収縮」を採用。守備になった「ゴブエリ」でも反射ダメージを与えることが可能です。

 いや、別に「ルイン」がそんなに好きなわけではないのですが、なんとなく使いたくなりました。