「ダメージ・コンデンサー」の語り

 今回は「ダメージ・コンデンサー」を使ったデッキについて書かせてもらいます。

 モンスターをサーチできるカードは色々とありますが、どれもがサーチ出来る幅が限定されています。例えば攻撃力1500以下だったり、種族が特定のものだったり、星の数だったり。従来のサーチカードを用いる場合、その範囲内に当てはまるカードをデッキに投入する必要があります。あ、「タイムカプセル」なんてカードがありましたが、確実性が低いのでとりあえず除外してください。
 しかし「ダメコン」はこれまでの常識を覆し、サーチ出来る幅が固定されていません。相手からの戦闘ダメージによって決定するため、極端な話7999ptのダメージを受けたら、攻7999のモンスターを呼ぶことができます(そんなモンスターはいませんが)。さらに種族・属性・星の数などの制約もありません。
 これはちょっと革命的ではないでしょうか。理論上は攻?以外のモンスターなら、特殊召喚不可・特定の召喚方法以外の召喚不可なモンスターを除いてなんでもアリです。つまり、これまでほぼサーチ不可だったモンスターをサーチすることができてしまいます。

 もちろんそのためには相応の戦闘ダメージを受ける機会や手札コストが必要ですが、万能サーチの前には微々たるものです(本当?)。
 戦闘ダメージを受けることはコストではなく単なる発動条件であり、当然ダイレクトアタックは普通に受けるものです。ダメージの値も、今は「サイバー・ドラゴン」や「死霊騎士デスカリバー・ナイト」といった高攻撃力モンスターが跋扈している環境なので1900くらいのダメージは簡単に喰らってしまい、そんな高攻撃力時代を逆手に取ることができると言えます。
 手札コストが必要な点は、手札消費2枚でデッキからモンスターをサーチして特殊召喚できることを考えれば安いモノです。

 では、何をサーチするか?せっかくなのだから、これまでほぼサーチできなかったステータス(種族・属性含む)であり、召喚が面倒な上級モンスターを選びたいと思います。
 「守護者スフィンクス」…相手ターンに表側で召喚するということは、自ターンで即効果発動できます。「D.D.アサイラント」クラスのダイレクトから呼ぶことができる攻撃力ながら、守備力は一級品なのも高評価です。
 「天空騎士パーシアス」・「地獄将軍メフィスト」…「パーシアス」は守備が低めですが、「黒き森のウィッチ」禁止の今あまり関係ありません。「パーシアス」は「デスカリ」、「メフィスト」は「霊滅術士カイクウ」クラスのダイレクトから呼べる、追加効果付き貫通モンスターです。
 そして個人的に注目したいのは、「マジック・キャンセラー」です。攻守共に中途半端にサーチできないステータス、しかし効果は魔法封じという実に強力なもの。これも「アサイラント」のダイレクトから呼べるので楽です。

 ということで、「ダメコン」を使ったデッキの紹介です。


メコンデッキ 「NON TITLE」
上級
マジック・キャンセラー×2 サイバー・ドラゴン×3
下級
12
スチームロイド×2 王虎ワンフー×2 漆黒の戦士ワーウルフ×2

魂を削る死霊×2 魔導戦士ブレイカー 同族感染ウィルス

クリッター メタモルポット
魔法
11
打ち出の小槌×2 突進×2 洗脳−ブレインコントロール

強欲な壷 ブラック・ホール 早すぎた埋葬 サイクロン

大嵐 強奪

12
アストラルバリア×3 ダメージ・コンデンサー×3

ディメンション・ウォール×3 魔法の筒 激流葬

リビングデッドの呼び声

コンセプト:

 「ダメコン」はそのまま使っても良いと思いますが、「アスバリ」によってタイミングなどをコントロールします。さらに「アスバリ」から「ディメウォ」にも繋げます。「アスバリ」自体はモンスターを守れるもののダイレクトを受けてしまう、“骨を切らせて肉を絶つ”というような微妙さがありますが、「ダメコン」・「ディメウォ」を最大限に活用でき、「ダメコン」・「ディメウォ」は単体でもそれなりに使えるという点で扱いやすい組み合わせだと思います。
 罠カードが多めですが、「マジキャン」で魔法を制限することを考えれば相対的に有利に働くでしょう。問題は「王宮のお触れ」ですが。

モンスター:

 なんか普通に「サイドラ」が3枚入っていて嫌な感じですが、気にしないでください。
 「スチーム」は「サイドラ」を倒せる上「ゴブリンエリート部隊」などと違い次ターンでも攻撃できる優良モンスターですが、相手ターンには攻1300となり不安定です。そこで「アスバリ」を使って守ることで、ダメージは喰らいますが連続で攻撃しやすく、高攻撃力をより活かすことができます。元々の攻撃力が1800なので「ダメコン」でサーチしやすいのも良いです。
 「ワンフー」は「ガジェット」シリーズ対策となるカードですが、現環境では「サイドラ」に簡単に潰されてしまうのが問題となります。しかしこれも「アスバリ」で回避ができ、中途半端なステータスが「ダメコン」向きです。
 「ワーウルフ」もまたサーチ不可でありながら倒されやすいステータスで、殴り中心のこのデッキに丁度嵌ります。
 基本的に、「アサイラント」〜「サイドラ」の攻撃を状況に応じて「マジキャン」・「スチーム」・「ワンフー」・「ワーウルフ」に繋ぎ、「ガジェット」の攻撃を「死霊」・「クリッター」に繋げます。

 もっとゴチャゴチャした内容になるかと思ったら、結構綺麗に纏まったような気がします(気のせい)。