「終焉の王デミス」を使ったデッキの語り

 今回から「SHADOW OF INFINITY」収録のカードを使ったデッキについて書かせてもらいます。
 まずは流行確実、というよりもう流行している「終焉の王デミス」を使ったデッキについてです。

 「デミス」は場の「デミス」以外の全てのカードを破壊するという、とても強力な効果を持ったカードです。
  しかし難点が2つあり、1つは2000ptのライフコストがあること。これによって何度も発動させるということが難しくなっています。また、自身の攻撃力が2400ptであり、単にそのまま攻撃しても400ptの差しか有利に働かず、破壊効果が強力とはいえそのままでは扱い辛いものがあります。
 2つ目が“儀式召喚”ということであり、それは手札消費の大きさに関係しています。1度召喚してしまえば2度目は「契約の履行」などの蘇生カードに頼らなければ、再召喚は難しいです。それだけでなく、効果発動後「デミス」を潰されてしまうと、手札の関係から立て直しが難しいということにも繋がります。

 これらの難点を克服するためにはどうするか。1つは先ほど挙げた「履行」などによって徹底した再利用を計る方法があります。ただ「履行」自体にライフコストがあり、「デミス」の効果発動時に2000pt、「履行」で800pt、さらに「デミス」で2000ptとライフを払い続けられるほどにライフを保てるかどうかは難しいところです。
 そこで他の方法を考えると、「デミス」の召喚は1度と割り切って、その1度のチャンスを最大限に活かすという方法が挙げられます。

 ということでデッキのアイデアを2つ。


ハンデス型デミスデッキ 「NON TITLE」
上級
終焉の王デミス×3
下級
14
マンジュ・ゴッド×3 首領・ザルーグ×2 D.D.アサイラント×2 ゴブリン突撃部隊×2

魔導戦士ブレイカー 同族感染ウィルス クリッター ならず者傭兵部隊 異次元の女戦士
魔法
17
エンド・オブ・ザ・ワールド×3 盗人の煙玉×2 盗賊の極意×2 戦士の生還 打ち出の小槌×2

強欲な壷 ブラック・ホール 早すぎた埋葬 サイクロン 大嵐 増援×2

呪われた棺×3 王宮のお触れ×3

コンセプト:

 とりあえず今「SHADOW∞」のカードを使ったデッキを実際に動かすことができないので、あくまでアイデア段階ということで。
 「デミス」の効果に巻き込むことで複数のハンデスカードを起動させ、場の除去と同時に手札にも打撃を与えるのが狙いです。これによって召還後も有利な立場に立てる可能性が高くなり、カードアドバンテージ的な一撃必殺がコンセプトとなります。

モンスター:

 速攻召喚を狙いたいので「マンジュ」3枚は基本ですね。
 「デミス」の効果でがら空きになったところに通常召喚で「ザルーグ」を呼び、ダメージアップと共にハンデスを狙います。「ザルーグ」が戦士族なので、「増援」・「生還」を絡めて戦士族中心の構成にしています。

魔法:

 ハンデス魔法として「煙玉」と「極意」の投入を予定しています。「煙玉」は「デミス」に着けて、「極意」は「デミス」でのダイレクトアタック時に、それぞれ発動させます。狙える機会は「極意」の方が多いですが、効果自体は「煙玉」の方が優秀なので迷いますね。
 優秀な制限ハンデスカードの「押収」は、ライフコストの問題でとりあえず外しています。

罠:

 「お触れ」を基本としています。「デミス」は場の魔法・罠も破壊できるので、つい効率の良さを考えてその効果で伏せカードを処理したくなりますが、「激流葬」・「奈落の落とし穴」・「王宮の弾圧」などを普通に喰らってしまうので、ワンチャンスを狙うならなおさら伏せカードに気をつける必要があります。「ハリケーン」なども良いですが、「威嚇する咆哮」や「神の宣告」なども恐い存在なので、相手ターンのエンドフェイズに発動し、相手カードを発動自体させないのがもっとも安全でしょう。また、『儀式デッキ』はデッキのスペースが厳しく、罠のスロットを減らす意味もあります。自分も罠で守ることができなくなりますが、一撃必殺のコンセプトならそれほど問題では無いでしょう。個人的に「お触れ」は好きではないのですが。
 「罠」のハンデスカードとして「棺」を採用。「煙玉」と同じく「デミス」の破壊効果で発動でき、その時場の相手モンスターも存在しないので、自動的に効果はハンデスに限定されます。また、墓地発動なので「お触れ」とぶつからず、むしろ「お触れ」と並べておくと相手の「大嵐」などに威力を発揮してくれます。「煙玉」・「極意」と違い、とりあえず伏せておくというお手軽さが良いです。

 自力発動できないハンデスカードを7枚というのはあきらかにやり過ぎな感じですが、基本はこんなもので。


ダメージ型デミスデッキ 「NON TITLE」
上級
終焉の王デミス×3
下級
16
マンジュ・ゴッド×3 怒れる類人猿×3 ゴブリンエリート部隊×3

魔鏡導師リフレクト・バウンダー マシュマロン

魔導戦士ブレイカー 同族感染ウィルス クリッター メタモルポット サイバーポッド
魔法
18
エンド・オブ・ザ・ワールド×3 巨大化×2 打ち出の小槌×2 ハリケーン×2 光の護封剣

強欲な壷 ブラック・ホール 早すぎた埋葬 サイクロン 大嵐 突然変異 スケープ・ゴート 強奪

王宮のお触れ×3

コンセプト:

 こっちは純粋にダメージ狙いです。場を「デミス」のみにし「デミス」に「巨大化」を装備*1、さらに「ゴリラ」・「ゴブエリ」を通常召喚し、6800〜7000ptの戦闘ダメージを狙います。
 「巨大化」を使うにはライフで劣っていなければなりませんが、2000ptという大きなライフコスト、さらに安定性が高くなく相手に押されがちな『儀式デッキ』であることを考えると、「デミス」の効果を発動した時点ではライフで劣っている可能性が高いので問題無いでしょう。

モンスター:

 ダメージ狙いでならもっとも扱いやすい「ゴリラ」(「サイバー・ドラゴン」は星の数的に選外)、さらに「サイドラ」を潰せつつ守備表示になっても「ガジェット」シリーズを止められる「ゴブエリ」を採用しています。
 効果ダメージを狙っての「バウンダー」・「マシュ」の投入、手札の増強狙いの「メタポ」・「サイポ」です。

魔法:

 ごっつ適当です。


 サイドデッキの入れ替えで、通常はハンデス型・対「暗黒界」系にはダメージ型という風に切り替えられれば面白いと思うのですが、なかなかスペース的に難しいですね。

*1:もちろん「巨大化」よりも「変異」(からの「サイバー・ツイン・ドラゴン」)の方がダメージ効率は良いですが、しょせん制限カードであり、制限カードを前提にしたデッキ構築なんてするつもりはありませんので。