「SHADOW OF INFINITY」の感想1

 今回から新パック「SHADOW OF INFINITY」に収録されているカードの感想を書かせてもらいます。今回は気になるカードが多く長くなりそうなので、とりあえず1/3の20枚を。

 あ、毒舌っぽいことは書くつもりが無いので、そういうのが好みの方は他に行かれたほうがよろしいです。センスの無い人間の書く毒舌文ほど読むに耐えないものは無いと思っているので(センスのある人のは好きです)、センスの無い私はなるべく書かないように気をつけています。
 後、申し訳ありませんがカードの効果などはこちらのサイトのカードリストなどでご自分でお調べください。さすがにそこまで書く余裕はありませんので。

「神炎皇ウリア」:

 このカードは面白いですね。パックの目玉カードでは珍しく惹かれる物があります。変則的な召喚条件に数値変動、良いですね。
 上手く効果が噛み合う複数の永続罠カードを詰め込んだデッキで使ってみたいです。召喚した時点で攻3000以上はほぼ確定していて、場合によってはとんでもない攻撃力を発揮できるので、手札消費の激しさに見合ったダメージを得ることも可能でしょう。破壊効果も地味に強力で、チェーンできない(?)ので優先権を行使すれば「激流葬」なども喰らわないということですよね。

「降雷皇ハモン」:

 「ウリア」と似た召喚条件ですが、「ウリア」が罠カードをセットして1ターン経過させなければならないのに対し、こちらは即召喚できるので楽だと言えます。しかし個人的には、永続魔法より永続罠の方が面白いカードが多い印象があるので、その辺りで魅力が落ちます。
 問題なのは効果で、ダメージ1000は明らかに少なすぎます。出すのが大変なのだから、別に攻撃力分でも問題無い気が。もう一つの効果も、守備表示という条件が余計でした。惜しいカードです。

「幻魔皇ラビエル」:

 3幻魔では一番召喚が難しそうでいて、デッキ構築の面を考えると実は一番楽なのかも。「ジャイアント・ウィルス」も良いですが、「クリボー」&「増殖」でも面白そうです。
 効果はちょっと辛いですね。トークン生成は、トークンを上手く活かせるデッキ構成なら良いでしょうが、そうなると「ラビエル」の召喚自体が大変になるかもしれません。攻撃力UP効果は、結局もともとの攻撃力なので微妙さを感じます。

「サイバー・レーザー・ドラゴン」:

 元々の「サイバー・ドラゴン」がべらぼうな扱いやすさで、さらに「レーザー」の出しづらさを考えると…ですが、まあ「サイドラ」を使ったデッキ(『スタン』?)がさらに強化されるよりはずっと良いです。好きな人が使う、そんなカテゴリーも必要です。

「サイバー・バリア・ドラゴン」:

 召喚は容易く、攻守入れ替え系のカードとの組み合わせが楽しそうなので良いカードだと思います。「レーザー」よりもこっちの方が魅力的に感じますね。

「巨大戦艦カバード・コア」:

 今回はこれで来ましたか。次は「巨大戦艦ビッグ・コアMk−2」ですか?
 そんなことはどうでも良く、最近の「巨大戦艦」系がなかなかのカードだったのでちょっと期待はずれな感じでした。どうせ攻撃力で劣ることなんてそうそうないのだから、メリットとなる部分がありません。でもまあ、「ボスラッシュ」の弾が一つ増えたと考えれば別に問題無いですけどね。

「神竜−エクセリオン」:

 柔軟性があって面白いカードですね。通常召喚時限定なのが辛いですが、使いこなしたい気にさせられるカードです。しかし、3枚あって初めて意味を成すカードをスーパーレアにしないでください。

「破滅の女神ルイン」:

 イラストが素晴らしいですね!…主に背景が(ルイン自体もなかなかですが)。「終焉の王デミス」の背景は手抜きっぽいのに、この差はなんでしょう。ぜひアルティメットレアヴァージョンを見てみたいです。
 それはそれとして、攻撃力はイマイチですが効果はそこそこですね。「ダグラの剣」と相性が良さそうなので、『天使族デッキ』で使うのも面白そうです。

「終焉の王デミス」:

 実に儀式モンスターらしい大雑把な効果です。いや、好きですけどね。
 ダメージを中心に考えれば、効果を発動すれば攻撃が通る可能性が高いので、2000のコストで2400のダメージ。微妙と言えば微妙ですが、通常召喚の権利が残っていることを考えればさらに+の評価ができますね。
 破壊効果の方は、こちらが手札3〜4枚の消費なので、それに対してどれだけ相手のカードを破壊できるかがキモになります。その点場に関係のない特殊召喚なのが有利に働き、場の状況的に追いつめられていても一気に挽回できるのが良い感じです。
 もっともそれ以前に、カードアドバンテージなどに拘らず、瞬間最大風速(何それ?)を重視すれば実に優秀なカードだと言えます。攻撃の通しやすさに加え、その後の通常召喚によるモンスターの展開や「突然変異」でのダメージアップ、効果発動前に「黄金の邪神像」を並べて無理矢理ダメージを増やすなんてことも可能です。
 私は「巨大化」と組み合わせようかと思います。コストを払った時点で相手よりライフが低くなる可能性が高く、がら空きの状態で4800+αのダメージはそのまま勝負を決めかねません。

「古代の機械城」:

 ようやく来た「古代」系サポートカード。単体でも攻撃力UPカードとして使えるので邪魔になりにくいのが良いです。原作の経過ターン数よりも簡単なコストのカウント方法も良いですね。
 カウントが通常召喚時なので、「血の代償」と組み合わせると面白いかも。さらに「ガジェット」シリーズと…、って「代償」&「ガジェット」だけで勝負が決まるのに、さすがに蛇足ですね。ともかく「古代」シリーズが楽しくなりそうです。

「ダメージ・コンデンサー」:

 手札コストとダメージを受ける必要、さらにサーチできる範囲が相手に依存していることなど、使いづらい点は多く見られますが、普通のデッキ相手なら攻2100くらいまでのサーチが望めますし、不利な状況を逆利用できると考えれば(除去カード満載の今ならダイレクトアタックを受ける機会なんていくらでもありますし)むしろ優秀であるとさえ思えます。
 柔軟性がある分パッとデッキのコンセプトが浮かんできませんが、今後色々と発展しそうです。

「プロト・サイバー・ドラゴン」:

 個人的には高く評価しています。「サイバー・ドラゴン」は実用的な人気が高いカードですが、スーパーレアなので当たりにくく、シングル買いでもとても高価です。子供にとっては手が出せない状態でしょう。まあ、本来なら子供が手に入れにくいカードがあること自体が問題なのですが、とりあえずこのような形で「サイドラ」を使ったデッキを作れるようにフォローするのは良いことだと思います。というか私自身必要だし。
 「サイドラ」禁止の前触れだとか、『1KILL』的に利用できるとかいった方面の話題はとりあえずノータッチで。

「瞬着ボマー」:

 「スフィア・ボム球体時限爆弾」を手に入りやすい形で再販しろ、とは思いますが、とりあえずのフォローと受け取っておきます。こういったタイプのカードが必要なデッキもあるでしょうしね。

「電動刃虫」:

 めずらしい下級の攻2400ですが、デメリットの相手1ドローはそれが致命傷になることもあるので恐くもありますね。でも、そのデメリット自体を逆利用したり無効にしたりと、色々遊び甲斐があるカードです。
 同じ昆虫族に「地雷蜘蛛」というデメリットありの攻2200モンスターがいるのでそれと併せたデッキも面白そうです。

「デビルドーザー」:

 これはヤバイ!と思いましたが、結局『昆虫族』デッキでしか使われないことを考えるとそう危険視する必要は無いのでしょうかね。
 しかし同系統のカードと比較するとこのカードのベラボウさがハッキリします。「メガロック・ドラゴン」と比べると、柔軟性やロマン(?)では劣りますが、コスト1枚辺りの攻撃力が「メガロ」の倍であり(「メガロ」=700、「ドーザー」=1400)、とんでもないコストパフォーマンスの高さです。
 「竜の鏡」からの「F・G・D」との比較でもやはり1枚辺りの攻撃力が高く、召喚も非常に楽です。
 また、「メガロ」も「竜の鏡」も必要コストからデッキへの投入は2枚が限度だと思いますが、
「ドーザー」は昆虫族全体のデッキサーチしやすい特性も考えて楽に3枚入れられます。
 もっとも遊戯王OCGでは最大攻撃力も重要なポイントですので、単に1枚辺りの攻撃力だけで考えることはできませんが(それを重視すれば下級精霊が1番ですし)、この手のカードを好んで使ってきた私から見れば結構ヤバめなバランスに思えます。そういう意味でデメリットとしか思えない追加効果は納得です。このカードの登場で『昆虫族デッキ』の強化は確実ですね。
 しかし「カオス・ソルジャー−開闢の使者−」と「混沌帝龍−終焉の使者−」がいかにバカなカードだったかがよく分かります(こればっか)。
 ムカデは昆虫では無い!ってツッコミは今更ですね。

黄泉ガエル」:

 いやいやいやヤバイでしょう。杞憂に終われば嬉しいですが、でもヤバイでしょう。
 確かに面白いカードです。様々な使い道が考えられ、色々なデッキに使えそうなカードです。でも、面白さよりも危なさの方が気にかかってしまいます。
 「キラー・スネーク」とは場と手札という差や星の数での違いがあるので単純比較はできませんが、場への復活はある意味手札よりも厄介です。また、生け贄の制限や表示形式の指定も無いので、デメリットと言える部分がほとんどありません。
 このカードが流行ると、「エクトプラズマー」などのカードを使ったデッキが事実上崩壊するのではないかという不安もあります。「異次元の偵察機」は役割がかなり違うので取って代わられることは無いと思いますが、一般の認知度はさらに低くなるでしょうね。まあ、私はマイナーな方が好きなので構わないのですが(じゃあ書くな)。
 次回の制限改定でいきなり制限枠に入っているなんてことにならないように祈っています。

「魔法の国の王女−ピケル」・「魔法の国の女王−クラン」:

 えと、ノーコメントということで。でもまあ、遊戯王OCGにこういったカテゴリーが定着したことは、ファンの幅が広がるという意味では良いことかもしれませんね。環境を壊さない程度に細々と続いてください。

「記憶破壊者」:

 これはちょっとやられたという感じです。実際にこのカードが使われるかどうかは別として、このような方法で融合デッキを制限してくるとは思いませんでした。本来の意味での“メタ(な視点の)”カードと言えるかも。
 今後もこういった枠から外れたカードを出していって欲しいです。

「幻魔の殉教者」:

 「ラビエル」を出すためのカードか、と思ったら手札全捨てって!ちょっと何がしたいカードかよく解りません。


 今回はこの辺で終わりたいと思います。続きは次回に。有難うございました。